義家族と食事へ行くこと…愚痴です
「もしもし〜、体調どう?」
仕事中の旦那からの電話だ。
ふだん、私のラインはことごとく無視するくせに。
ふだん、私の体調を気にかけるような電話なんかよこさないくせに。
こういう電話をよこすときは決まって
私にとって嫌な報告があるときだった。
「…何、どうしたの?」
「親父が夕飯一緒にどうって。」
はぁーー…またか。
定期的に開催される食事会。
事前連絡はなく、当日急に誘いがくる。
最近はつわりで断ることが多かったが
今日は比較的楽なほうで
行けないこともなさそうだ。
本当は行きたくないけど。
義母には野菜をいただいたお礼を言わなければ。
義父には桃をいただいたお礼を。
義理弟は最近結婚したから奥さんに挨拶しないと。
これらのことが頭によぎる。
「…わかった。何時頃?」
一気に気が重くなった。
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田舎の長男に嫁いで3年になるが
私は未だに義家族が苦手だった。
悪い人たちではないのだが、一緒にいるととにかく疲れるのだ。
少し会うだけで気づかれする。
義母を前にすると旦那は「息子」に戻るから
私に気を遣うなんてするわけもなく
自由にお酒を飲み、自由にご飯を食べる。
私にはわからない昔話と、私の知らない人の話で盛り上がる。
私一人ならいいのだが
何をしでかすかわからない1歳児の子どもがいる中で旦那にそれをやられると
正直きつい。
(おいおい、酒ばっか飲んでないでおまえも子どもにご飯食べさせろよ。)
(子どもが皿でガチャガチャやってても放置かよ。)
(子どもの目の前に鉄板置くんじゃねぇ…少し考えればわかるだろ。)
いろんなことが頭によぎる。
私の脳内は一人ツッコミ状態だ。
…今日の食事会は8名。
第一希望だった小料理屋は激混みとのことで急遽、居酒屋になった。
義母宅での食事会ではなく、外食なのは不幸中の幸いか。
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友人から八方美人のレッテルを貼られたことのある私は、とりあえず円満に事が終わるように心がけた。
まずは義父母に野菜等をいただいたお礼を伝えた。
そして義理弟の奥さんに挨拶をした。
その後は、目の前に座っている義母に、最近の子どもの様子を話したり、子育てのことを聞いたりした。
義母は3人の子育て経験があり大先輩だ。だから私は、その経験を参考にさせてもらおうという気持ちは常に持っている。
「最近、イヤイヤ期なのか自己主張が激しくて。この間、買い物に行ったとき床に寝転がってギャーッて泣くことがあって大変でした。○○くん(旦那)はそういうことなかったですか?」
今はそういう時期よね、っていう返答を期待していた。
深い意味はなかったのだが。
義母からかえってきた言葉は
「なかったよ。それ、△△ちゃん(私)の血じゃないの?」
というものだった。
…あぁ、そうですか。悪いことは嫁(私)の血のせいなんですね。
その他にも様々なジャブが繰り広げられた。
旦那の発言にもイライラした。
今まで散々、子どもは旦那似だと言ってきた義家族だが、最近は私に似てきたという話になったとき、旦那は
「ばーちゃんもそう言ってた。埼玉(私の出身地)似なんじゃねぇ?って」
はぁ?埼玉似って何?
義祖母はもはや、私の名前を忘れたようだ。
埼玉から来た嫁という記憶しかないのだ。
義祖母は私がいないところで、私のことを「あの嫁」呼ばわりしているのを私は知っている。
もちろんこの後もジャブは続いた。
あぁ、この義家族はどうしてこうもデリカシーがないのだろうか。
ただ、この日はジャブだけで、ストレートやカウンターがなかったからまだマシかもしれない。
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おいしいお酒とおいしいご飯をたらふく食った旦那は終始ご機嫌で
私は運転手となり40分の帰り道の運転をした。
どっと疲れがきた。
世の中のお嫁さんたちはどうやって過ごしているんだろうか。
義母や義祖母と上手くやってる人が多いのかな。
義理弟とその奥さんとも仲良いのかな。
気にしすぎな私の性格が、旦那と義理家族と合わないことはこの数年の間に思い知らされたつもりだったのだが。
期待しないように、いちいち気にしないように、してるつもりなんだけど…。
なのに、疲れるんだ。
上手くやれない自分に対しても腹立たしいのだ。
旦那は所詮、他人。
旦那の親兄弟も私にとっては他人でしかない。
30年という年月を一緒に生活してきた人間と、そうでない人間が、たった3年で本当の家族になれるわけもない。
嫁の立場は弱い。
旦那が味方してくれないなら尚更だ。
子どもは旦那の血を引いている。
私はこの地でひとりぼっちだ。
子どもが大きくなったとき
私の存在意義ってなんだろうって
わかるよ、今から。絶対、考え悩むんだ。
私もたまには、娘に戻って
父母と話がしたい。
おいしいご飯を食べに行きたい。
なんで我慢ばっかして
言いたいことも言えなくて
それでもニコニコ気を遣って
嫁って孤独だ。何より大変な仕事じゃないかって思った。
全国のお嫁さん、毎日ご苦労様です。
どんな形であれ、私はあなたを尊敬します。
そんなことを考える、真夏の夜更け。